今回はみんなが生きていくうえで欠かせない、食べ物を見てみよう。
今は食べたいものがいつでもどこでも十分に手に入る時代だけど、
そこにはどんな化学の貢献があるのかな?
現在の日本では、食べ物が不足することはまずないと思いますが、戦後の日本では食料不足が深刻な問題でした。
そんな日本を危機から救ったのは肥料と農薬による飛躍的な農作物の収穫量増であり、飼料への栄養素の添加による健康な家畜の生産増が大きく関わっています。
肥料とは、植物の生育に必要な栄養素を与える物質のことをいいます。
昔から動物の排泄物や草木灰が肥料となることが知られ、農作物の生産には肥料の使用が欠かせませんでした。
しかし、産業革命後の人口増加にともない、食料の増産が課題となりました。
その後、化学工業の発展で肥料が合成できるようになり、安価で安定的に供給できる化学肥料の使用が広がったのです。
化学肥料の使用が広がったことで、農作物が効率よく多量に生産できるようになりました。
肥料と同様に戦後の食糧危機を救ったのが、病害虫や雑草の害を抑える農薬です。
人口増時代における農作物の安定、多量生産を支えるうえで、栄養を補給する肥料、そして害虫・病気や雑草から農作物を守る農薬は、なくてはならない存在なのです。
また農薬は農作物を安定的に生産する以外に、ヒトに有害なカビ毒を発生するカビを防除する役割を果たすことで、ヒトの健康を守っています。
穀物や野菜の増産と合わせて、畜産物の増産にも化学が貢献しています。
かつては放牧が中心で生産性が不安定だったものが、飼料に必要な栄養(ビタミン類やアミノ酸、カロテノイドなど)を添加することで健康で質の高い家畜の生育を助け、安定的に畜産物が生産できるようになっています。









